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 焦燥の時代

 年齢を重ねるにつれ、目の覚めるような発見と感動の瞬間に出会える機会が明らかに減った。毎日が新鮮で目にするもの全てが新しかった子供時代、10代、20代。世界の真理を吸収しようと全身の毛穴を開き、チャクラを開き、飲み込めるだけ飲み込んだ日々の終焉を見た。飽和している。今、私は私を閉じ、得てきた全てを抱え、内で熟成させようとしている。生み出す試練。逃してしまうことへの焦燥、悟ってしまうことへの焦燥、受け入れ難いことへの焦燥。三つの焦燥と戦う苦渋の時期の到来である。
 イメージが、ある強力な意味を帯びてくる、世界と融合し始める、テーマが決定されて来る、未知のテーマを逃すまいと焦り、できるだけ手元に引き止めておこうともがく。
 刺激が、ある深遠な理解をもたらす、世界を解釈し始める、既知のテーマを喚び起す、新しい価値でないことに焦り、懐胎していない事実を受け入れようともがく。
 真実が、ある冷酷な毒素に変わって来る、世界と対決し始める、己と世界の隔たりを目の当たりにして焦り、何も変わってないことを諦観しようともがく。
 
 ここには焦燥しかない。入ってくるものは何も期待できない。自ら身ごもり生み落とすことでしか変化は得られない。こんなに苦しんでも描いたような大きさの変化など到底得られない。新鮮さはもはや生まれない。品質の極みを目指すことでしか真実と対峙できない。覚悟を決めて産め。


音 世界を解釈するための道具
サウンド 個性的、体質的、具体性、直感的、感覚的
主題=テーマ 普遍的、理念的、方法論的芸術、世界解釈
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 着眼大局着手小局

英語に訳すとThink global, act localであるという。大局はglobalになり、小局がlocalと捉えらる。西洋人の視野狭窄が如実に表れていると思う。

スウェーデン人、特に職場の上司たちは皆口を揃えて言う。あなたはディティールにこだわり過ぎている。もっと視野を広く持ちなさい。細かい作業が得意で真面目な日本人へのステレオタイプだろうか。否、事実一般的なスウェーデン人と比較するならば、日本人である私の仕事の方がより緻密で正確だと胸を張って言える。しかし細部に捉えられ硬直化しているつもりはさらさらない。逆にあなた方の誰よりも、全体的な視野を持っているようだと毎日感じている。

男女平等を唱えて久しい国だ。私は女性である故の差別を受けたことは日本では一度もない。卑弥呼を原始国家の長と戴いた日本が、西洋人の今更の性差平等思想に合わせる必要など全くない。世界はダイバシティを騒いでいる。多様性と統一性のバランスが取れなくて慌てているのだ。豊かで厚い色とりどりの文化を育みながら集団社会を形成してきた日本が、西洋人の今更のグローバリゼーションに翻弄される必要など全くない。

音楽に、良い音楽とそうでない音楽しかないのと同じように、物事には素敵かそうでないかしかない。同じ学歴なのに給料が低いのは女だからではない。上司にとってあなたの方が素敵でなかったからだ。同じ人間なのに少数派が差別されるのは弱者だからではない。決断する人にとってそちらのほうが素敵でなかったからだけだ。

誰もが生き残るためにどこかで線引きをしなければいけない。それが命だ。生き残るために線引きをする作業は、線引きをする命の美学が決定する。美学を持ってない命は決定ができない。周りの雑音に惑わされる。周りを干渉する。正しいとか間違ってるとか、不安だから他が気になる。

私が会社で仕事をしている時、考えているのは自分の顧客のことだけではない。ストックホルムのことを考えている。スウェーデンを考えている。欧州を考えている。日本とアジアを想っている。地球を見ている。宇宙を描いている。命を考えている。

コミュニケーションの何たるかを語ってくる資本主義の寵児たちを心のなかで失笑だ。横の糸しか見えない経営者たち。人間しか見えない西洋人たち。言葉しか見えない人間たち。私の大局はグローバルなんかじゃ収まりきらない。毎日の仕事から自然を感じている。命を対等に扱える美学は、日本の、アジアの、何ものにも代え難い強さと清らかさだ。

 自分のパレット

物事に白黒つけるのが大好きだ。しかし白黒つけるのを好むことをとかく嫌がる人が多い。白黒つけるのを好むのは、大量な情報の処理に怠惰な人が思考の責任を放棄するからだ、楽な方へ逃げているからだととかく嫌われる。私はそれは全く反対だと思っている。
白黒つけるのを嫌悪する人々は、社会の現実に飲み込まれそうになって怯えている。世の中は灰色の混沌なのに。世の中は決して境界線の共有を強制しないのに。強制されていると勘違いしているから怯える。思考と選択に怠慢だから怯える。
どこまでが白でどこからが黒か、主観による分析と評価をしなければ何も始まらない。二項対立は脱構築を実現するために外せない条件だ。二項対立は明快で理論的で気持ちいい。複雑で矛盾だらけの真理を理解するための礎にそれを利用することは極めて合理的で易しい方法だと思う。
自分のパレットを持っている人は、マスメディアの情報操作に惑わされることなどない。民主主義にも権力にも社会のヒエラルキーにも時代や自然に因る絶対的な運命にも負けることはない。どんなに高価で巨大で強い色を見せ付けられても、私のパレットは私のものだ。己の美学が全てだ。
私は私の絵の具を見せびらかしている。自分の絵の看板を掲げて歩いている。周りの人のパレットもいつだって覗き見たい。周りの人の絵を見たい。もしそれが自分には思いつくことのなかった素敵な色味なら、すぐにでも自分のパレットに加えたい。どうしてパレットを見せると拒まれるのか。どうしてパレットを見せてと頼むと拒まれるのか。私は自分の絵の具を使えと周りに強制したことなどない。文句ばっかり言わないで、いいから早く絵を描き始めたらいい。パレットも持たず、美術館に足を運ぶこともない、世の中の大半である傍観者と、どうやって付き合えばいいのか全く分からない。私のパレットを否定された時、傍観者に無視して欲しいと頼まれた時、動揺を隠せない。

 癒す人

感情のコントロールの必要性に迫られた夏。無邪気であることの美しさ、素直であることの純粋さに憧れ心奪われた33年だった。この夏、180度舵を切らされた。感情のコントロールの必要性に迫られた夏。

無邪気で素直な人は、生の活力に満ちた人。発奮する人。周りを惹きつけ呑み込み渦を創り出す人。JAZZを通してそのやり方を教わった。私にはできる。自らが光り輝くことで、世界を巻き込める。

感情のコントロールができる人は、癒す人。受け止める人。穏やかに寄り添い温める人。必要な時機を見極め、悲しみを取りのぞく手を差し伸べられる人。私にできるだろうか。自らを律することで、絶対に世界を見逃さない。

自分の湧き上がる感情は、いつだって箍を外して出してあげられる。それは、私の内に出すに留めるべきだ。音を通じて自分との対話に留めるべきだ。言葉に乗せて他人に投げつけたら度を越してしまう。
言葉にはしない。歌ってもいい。でも言葉にはしない。飲み込め。飲み込んで、落ち着いて、なぜそれを言葉にしたかったのか、冷静に考える。自分の主張が受け容れられなくても大した事じゃない。後からいくらだって説明できる。自分の主張を叫ぶ前に、相手の考えを咀嚼しよう。肯定しよう。肯定することに専心した後、時間が許すのであれば、自分の考えを根拠を踏まえて丁寧に説明しよう。時間が許さないのであれば、自分の考えは水に流そう。

挑まない。否定しない。丁寧に説明する。癒す人になりたい。

 淑やかの意味

共感できる記事を読んだ。

他人が何を考えているかをこちらで勝手に決め付け、それに基づいて他人を評価することは愚かであり、実に危険である

だからこそ他人が本当は何を考えているのか知りたくて、他人への興味が尽きることはない。一番慣れ親しんだ言語を使って、他人の頭の中や心の中をどうにか覗こうと試みるものの、他人はそう簡単に自分の心の奥底にある強い感情や情熱を見せてはくれないものだ。ジャズをやっているからかもしれない。本物のジャズは芸術だ。芸術作品は、いつだってその人物の歴史、思想、感覚、それら全ての結晶である。芸術活動に疎遠な人々に比べれば、自分の身の内を表すこと、表された誰かの身の内を受け取ることに、慣れていると言えるのかもしれない。言語であれ音楽であれ表情であれ、最適な表現方法を選択する躊躇こそあるものの、己の感情や思考を表すこと自体には何の躊躇もない。そして己を表すことに躊躇している人への苛立ちを隠せない。

己を表そうとしてくれない人へ苛立ってしまう時、躊躇している人に向かって自分自身を表すことで挑む時、傲慢で横柄だとよく言われる。偉そうで人を見下しているとよく言われる。自分の名前にある淑やかの意味とは正反対である。名が表すとおり、慎み深く謙虚でありたいと願うと同時に、いくら自己主張が強いと言われても、人への興味は失いたくない。両者をどちらも手に入れたい。

自分からは挑まない。
躊躇している人を否定しない。
恐る恐る表している人には丁寧に応える。

今日至った自分なりの淑やかの意味。今までは人の為に歌ってきたけど、今日からは自分の為に歌う。私は自分の心の奥底にある強い感情や情熱をいつだって見せたいけど、大好きな人だからってそれを受け取ってもらうよう強要してはいけない。皆が皆表すわけじゃない。皆が皆受け取るわけじゃない。芸術を実現する過程に存在し得る人の役割を区分できると仮定して、一組足りていなかった。

表す人
受け取る人
表し受け取る人
どちらもしない人
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